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  • 執筆者の写真Takoh

ジャズギター習得へのロードマップ⑫〜耳コピのすすめ(リードシート編)〜

このジャズギター習得へのロードマップでは「ジャズギターを学問として、論理的、戦略的に身につけていく」考え方を提示しております。


詳しくは過去の記事をご参照ください。


今回はジャズギターを習得する上で避けては通れない必須項目、トランスクライブ…通称耳コピについて言及していきます。


このブログのシリーズは、たびたびジャズ習得を英語学習に置き換えて考えておりますが、耳コピは英語で言うところのヒアリング能力を高めるために必須のトレーニング方法といえます。



会話的な要素が強いジャズというジャンルの性質上、「共演者が何をやっているか?」を即座に認識して対応していく能力が求められます。

その能力を高めるための必須トレーニングが耳コピです。

また、ジャズの偉人である先人のフレーズや楽曲をコピーすることはジャズという言語を学ぶ上で必須と言えます。



が、リズム感や音感や音楽的知識、ギターの指板の知識、が伴わないと耳コピは大変な労力を伴います。


僕自身、20代の頃に「耳コピをやらないと」と思ってやっていた時は音感も音楽理論的知識も伴わず、正直やりたくない、逃げたいトレーニングでした。



音感が伴わなかったころはとにかく大変だったので、まず音感を鍛えなければいけないと感じてイヤートレーニングのレッスンを受けました。

詳しくはこちらを参照してください。



上記のイヤートレーニングメソッドを修了した後はかなり耳コピが楽になりました。

コード進行のみならず、フレーズ、メロディが16分音符なのか、3連符なのか、

2拍3連などのリズミックフィギュアなども明確になりました。

ジャズでいうと、ドラムのシンバルレガートはかなり跳ねるが、フロントプレイヤーはかなりイーブン目で跳ねずに弾く、などの細かいニュアンスもわかる様になりました。


現在までで、レッスンも入れてコード進行を耳コピした曲はおそらく1000曲は超えていると思います。

上のブログにもある通り、J-POPのコード進行だけなら、大体が聞いていてわかる様になりました。



とても素晴らしいメソッドではありますが、では上記のメソッドだけで十分か?と言われると、ジャズというジャンルに特化した場合、それだけでは不十分といえます。


上記のメソッドは、「ジャズを耳コピできる下地を作る(基礎的な音楽力を作る)」という位置付けが近いように思います。

実際の応用はそこからです。



ジャズ習得のために様々な情報を集めていると、

スタンダードブックは使うな」や「本は捨てろ」という少し乱暴な言葉を聞いた事はないでしょうか?

捨てるまではしなくてもいいかとは思いますが、僕自身はレッスンの時以外にスタンダードブックを使う事はほとんどありません。


自分のライブでスタンダードを演奏する時も、基本的には自分で採譜してリードシートを作ります。(またはメモリーします)



20代の頃、ピアニストが自分でスタンダードブックを作っているというのを聞いてびっくりしたが、今となっては同じことをやっています。




(上の画像は実際の僕が採譜したリードシート集です。)


耳コピの初心者はいきなり難しいジャズのソロを採譜するのはハードルが高いので、まずはリードシート(メロディとコードのみの簡単な譜面)を作ることから始めるのをお勧めします。



これから耳コピをやっていこう

という方におすすめしたいロードマップを提示します。

ここでは、絶対音感を持っていない人を対象にします。


◉相対音感を鍛えよう

・全く耳コピ経験のない人は、童謡などの単純なものから始めよう

・キーを見つける

・メロディをうたう

・音名を認識する(移動ドでうたってみる)


◉コードを採譜する

・キーがわかったら、ダイアトニックコードを書き出してみる

・コードシンボル(アルファベット)はベースで確定することが多いので

 ベースラインを聴く。

シンプルな楽曲では1拍目にそのコードのルートを弾くことが多いので、その音を探す。

・ダイアトニックコードに照らし合わせる。シンプルな楽曲の場合、ほとんどの楽曲がダイアトニックコードのみでできている。


上記のメロディとコードでリードシートを作る。



これに慣れたら、ジャズのスタンダード曲、とりわけ歌物と呼ばれるヴォーカリストのテイクを耳コピしてリードシートを作ってみましょう。

ウッドベースの音は、エレキベースよりも聴き採りにくいかもしれません。

また、ブリッジでの転調やAセクションでの転調など転調、またセカンダリードミナントやモーダルインターチェンジなどのノンダイアトニックコードも多用されます。この辺りは理論的な知識が裏付けになることもあるので、勉強したい方はそれらを並行して学んでいくことをお勧めします。



これを続けていると、仮に採譜した曲のコード進行を忘れてしまっても(というか演奏しないと必ず忘れていきます)、メロディと共にコードサウンドまたはベースラインが頭に浮かんできます。(全てではないですが)



◉メロディ(旋律)は覚えたら忘れない

子供の頃や中学生の時にはまった曲などは、何年経っても覚えている、という経験があると思います。

そもそもメロディというのは、口伝で物事を伝えていく際に最も忘れずに語り継がれやすい方法として、古代から人間の生きていく手段として用いられていたツールです。

アルツハイマーで過去のことを多く忘れてしまった人でも、昔に覚えたメロディは忘れずに覚えている人が多いという事もあります。



また、一曲のスタンダードを耳コピするのに、様々なプレイヤーが演奏しているテイクを聴いてみると、コード進行がテイクによってまちまちな事も多いです。

同じメロディでも、違うコードでもハマるということに気がつくはずです。



世にあるスタンダードブックは、それらの中の1つの例に過ぎない事もわかってくるでしょう。

これらの積み重ねはスタンダードブックを開いて練習している人に比べて、1年後2年後、音楽力はもちろん、聴いている音楽の量、知識にも大きな差がついてきます。

まずは10曲を目標に!それを積み重ねて100曲やったら、だいぶ聴ける様になってきます。






一歩一歩、地道にやっていくしかありません。

一人で挫けそうな時はこちらへどうぞ↓↓↓



 

本気のジャズギターを段階的に習得。

教室内ジャムセッションやフェスの出演などで実践経験もつんでいけます。

 

 








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